日本人の8割が猫背、あるいは猫背予備軍と言われています。それもそのはずです。殆どの方がスマホを使う、パソコンを使う、食事の支度で野菜を切るという、うつむくような姿勢を毎日とっているからです。
猫背にならないような生活ができれば一番いいわけですが、そんなことは無理ですよね。ですので、意識して猫背にならないような姿勢にする必要があるわけですが、カラダのある部分に力を入れると猫背になりにくくなります。どこだと思いますか?
それは「腹筋」です。ただし、腹筋に力を入れると言っても固めるのではなく、凹ませるのです。思いっきり空気を吸い込み胸を膨らませてみてください。お腹が凹みますよね。空気を吐いてもこのお腹の凹みをキープしてください。このお腹を凹ませるというのにも腹筋を使います。
お腹を凹ますとカラダを曲げにくくなるので猫背の姿勢を取りにくくなります。猫背にならないように胸を張ろうとするのはなかなか難しいのですが、それに比べるとお腹を凹ませるのは続けやすいのです。
というお話しをすると、腹筋を鍛えようとなり腹筋を鍛え始めます。確かに、腹筋運動を行い腹筋を鍛えなければ、長時間お腹を凹ませることや、ランニングをしながらその姿勢を維持し続けるのは難しい事でしょう。なので、腹筋を鍛えることは当たり前なことです。
本当に皆さんにお伝えしたいことはここからになります。猫背を治して正しいランニングフォームで走り続けたいのであれば、脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)を鍛えていきましょう。
脊柱起立筋とは
脊柱起立筋とは背中の筋肉である「棘筋(きょくきん)」「最長筋(さいちょうきん)」「腸肋筋(ちょうろくきん)」の総称です。なぜ、この筋肉を鍛えることが必要かというと、筋肉というのはバランスを保っています、腹筋だけ強くなるとカラダの前面の力ばかりが強くなり、より姿勢が崩れます。そのため、腹筋を鍛えたら同じだけ背筋である脊柱起立筋も鍛えてあげる必要があるわけです。
力がほぼ同じ状況であることを拮抗(きっこう)すると言いますが、このように相対する筋肉のことを「拮抗筋」と言います。筋トレをする際はこの拮抗筋も一緒にトレーニングをすると効果が上がります。他にもいろいろとあり、ハムストリングスの拮抗筋は大腿四頭筋になります。筋肉の部位名にプラスして拮抗筋と検索するとすぐに出てきますので、検索してみてください。
脊柱起立筋を鍛えるトレーニングの仕方
今回は、猫背を治して正しいランニングフォームを手に入れるためということで、おろかにしてしまいがちな腹筋の拮抗筋である背筋の脊柱起立筋を鍛えるトレーニングの仕方についてお伝えしようと思います。
シングルバックスクイーズ
リバーススノーエンジェル
フロッグリフト
背中側の筋トレを実施していない方は無理をしてしまうと腰を痛めてしまいます。そのため、ゆっくりとした動きで反動を付けないようにし、みぞおちの背中側が疲れてくるように実施してください。腰に痛みが出てきた場合は、足を床について実施しましょう。
筋力トレーニング法、走り方の基礎、ランニングトレーニング理論について70種類以上の動画をまとめたオンライン動画コンテンツもご好評いただいております。脊柱起立筋を鍛えるトレーニング法を知りたい方はお問い合わせください。
上記のトレーニングを実施していただくと背骨に芯が通るようなイメージが出てくると思います。そしてこのイメージを持ったまま、スクワットを実施するとスクワットの効果が上がります。スクワットってハムストリングスのトレーニングというイメージがありますが、脊柱起立筋にも効果があるトレーニングなのです。
最後に
猫背を治すことで得られる効果はたくさんあります。
◆大きく深い呼吸ができるようになることで酸素摂取量が上がりランニングだけでなく仕事・勉強のパフォーマンスも上がる
◆ランニングにおいては、反発力を得られるようになるのでランニングエコノミーにつながる
◆立っていても座っていても無駄な筋肉を使わなくてすむので肩こりなどがなくなり疲れにくくなる
◆ランニングフォーム、仕事中・勉強中の姿勢が良くなりカッコよく見える
そして最大の効果は、自信が持てるようになることです。猫背を治すだけでカッコよい姿勢になり、仕事も勉強もできるようになり、ランニングのパフォーマンスも上がるのであれば、試さない理由はないですよね。是非、背中(脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん))を意識してトレーニングを実施してみてください。
足に負担がかからない「足にやさしい走り方」で安心して楽しく継続できるランニングライフをサポート
ラングリット | 静岡
自信回復ランニングプランナー
古畑 健太