体力低下を年齢のせいにして諦める前にやるべきたった一つのこと

体力は20代がピークで30代から徐々に低下していきます。単純に考えると走れる距離は短くなり、タイムも遅くなっていきます。頑張って練習しても年齢には勝てないのかと諦めてしまいがちです。しかし、55歳でフルマラソンの自己ベストを出すランナーがいるように記録は伸ばせるのです。結果が出ないのは年齢のせいかもしれないと諦める前にやるべきことがありますがなんだと思いますか?

 

それは、練習のやり方(アプローチの仕方)を変えることです。

 

なぜなら、違う練習をすることでまだ鍛えていない部分を鍛えることができるからです。

 

体力とは「筋力」「心肺持久力」「筋肉の柔軟性」の3つをかけ合わせた総合力です。同じ練習をしていれば、同じ箇所しか鍛えられず年齢の低下に伴い体力も低下していきます。しかし、練習のやり方を変えて、まだ鍛えていない部分を鍛えることができれば、体力をつけることは可能なのです。

 

筋力は年齢に関係なく増える

「筋力」は、筋肉を鍛えることでアップさせることができます。筋肉は何歳になっても鍛えれば増えていきます。よって続けていけば筋力をつけていくことは可能です。しかし、問題は年齢を重ねるにつれて、衰えやすいということです。20代、30代では1日動かなくても筋力の衰えは感じないかもしれませんが、70代では1日動かないだけで、元の筋力に戻すためには1週間かかるのです。

 

そこで重要なことは、年齢を重ねるにつれ筋肉を使っている時間を増やすということです。決して筋力トレーニングを増やすということを言っているのではなく、低負荷で構わないので、筋肉を使うということです。たとえば、エレベータやエスカレータを使わずに階段を使ったり、スピードを速くして歩いたり、通勤手段をバスから自転車にします。

 

ここでのポイントは、トレーニングのように追い込まないということです。年齢により回復力は低下していきます。負荷が高くなってしまっては回復が間に合わず、意味がありません。ここで重量なことは、低負荷でカラダを動かしているということです。よって、ジムなどで行っているウェイトトレーニングもウェイトを軽くして実施する日数を増やした方が体力低下には効果的です。

 

呼吸筋強化で心肺持久力を鍛える

「心肺持久力」は、心肺機能を強化することで持久力を付けることができます。「心肺機能」は字のごとく、肺で必要な酸素を取り込み、心臓で全身へ酸素を送り込む機能です。それらを鍛えるのに効果的なものがインターバルトレーニングです。普段のペースよりも速く走る事で、肺にも心臓にも負荷をかけることができ、鍛えることができます。しかし、すでにそのような練習をされている方もいれば、年を重ねるにつれきつくなってくるかと思います。

 

そこで、重要なことは「筋力」でもお伝えしたように使う時間を増やすことです。呼吸は、横隔膜などからなる10種類ほどの呼吸筋にて行っています。呼吸が浅いとこれらの筋肉が使われません。そこで、日常生活の中で深呼吸をして呼吸を深く行う時間を増やすことで、呼吸筋の衰えを防止し、鍛えることができます。心臓は、心拍数を上げることで鍛えることができます。負荷をかけずに行うことが難しいので無理は禁物ですが、50mダッシュなどインターバルよりも短い距離で心拍数を上げることで、負荷を減らすことはできます。

 

使える筋肉を増やして筋力をアップさせる

「筋肉の柔軟性」は、ストレッチにより保つことができます。筋力は筋肉の収縮幅が大きければ強い力を出すことができます。筋力トレーニングにより筋肉を鍛えなくても、柔軟性があり収縮幅が大きければ強い力が出せるのです。

 

ストレッチを実施する際のポイントは、筋肉が温まった状態で30秒伸ばすということです。冷えた筋肉を伸ばすと、切れないように固まろうとします、これでは逆効果です。ランニングをし終わった後やお風呂に入った後のカラダが温まっている状態で行います。そして、反動を付けずに30秒間、じんわりと伸ばします。反動を付けた場合も、固まろうとしてしまいます。

 

まとめ

体力を構成している「筋力」「心肺持久力」「筋肉の柔軟性」の要素で鍛えていない部分を鍛え、疲労を極力溜めずにベストな状態を維持していくということがポイントです。年齢によるパフォーマンスの低下は仕方がないことですが、体力ということについては、各要素を鍛える練習の仕方により維持向上することが可能です。はじめは練習方法を変更することに抵抗があるかもしれません。しかし、そこを乗り越えて続けていくことができれば、常に高いパフォーマンスを維持して、ランニングを楽しく続けることができます。

 

年を重ねてもそれを感じさせないカラダ作りは、必ず自分の自信に繋がります。