2020年3月1日に行われた東京マラソンでは大迫傑選手が2時間05分29秒で日本記録を達成しました。東京マラソンにはほかにも設楽選手、井上選手と有力な選手がいましたが、大迫選手だけができていたことがあります。何だと思いますか?
それは、後半でペースを落とさないことです。実際のペースを見てみましょう。30km位まではそこまで大きな差はありませんし、各選手まだ余力があったのではないかと思います。しかし、35kmからは設楽選手と井上選手はペースが落ちてしまっています。それに対して大迫選手は35kmでは落ちるどころか一度ペースが上がっています。これが明暗を分ける結果となったわけです。
トップ選手の話しなので私も含めた一般市民ランナーとはレベルが違いすぎますが、やはり後半型が強いですし、後半でもペースが落ちない走り方は楽しく走るためには大切なことです。
後半でもペースが落ちないようにするには
後半でもペースが落ちないようにするには、もも裏であるハムストリングスを使った走り方にする必要があります。マラソンの後半でペースが落ちてしまう方の多くはももの前を使った走り方になっています。
なぜ、ももの前を使った走り方をしていると後半でペースが落ちてしまうのかというと、ももの前の筋肉は「速筋」が多いからです。速筋は突発的な力は出せるのですが、持久力がありません。それに対してもも裏の筋肉は多くの「遅筋」で構成されています。その為、持久力があり長い時間運動し続けることができるのです。
もも裏を使った走り方に変えるコツ
もも裏を使って走るためには、もも裏を意識できるようになる必要があります。まずは、以下のことを試してください。
真っ直ぐに立った状態で内ももに、テニスボールほどの大きさのものを挟みます。その際、お尻を締めるような感覚で挟み、膝が曲がったりももの前や外側に力が入らないようにします。うまくお尻を締めて挟み込むことができると、お腹が若干前に出てくると思うので、お腹を凹ませます。そのようにすると、まっすぐな姿勢が取れるようになります。
こんなに力を入れた状態では走れないと思われると思います。そのように思われる方は、その部分の筋肉を使うということをあまりしていなかったのです。使い慣れるまでは必要以上に力を入れないと思うように動かせませんが、何度か繰り返してくと必要最小限の力で、もも裏に力を入れることができるようになります。そのようになれば、走って動いている状態でもお尻を締めて、もも裏に力を入れることができるようになりますので、1日10回でもいいので実施してみましょう。
走っている最中に気を付けるポイントとしては、ひざを伸ばすことです。お尻に力を入れられるようになれば必然的に姿勢が良くなりひざも曲がらなくなると思います。ひざが曲がってしまうとスクワットをしている状態で走っていることになります。その状態で前傾姿勢を取ろうとするとももの前を余計に使ってしまいます。そこで、走っている最中にひざが伸びているかを確認しながら行ってみてください。
もも裏が使えるようになると、ひざ、ふくらはぎへの負担が減り故障がしにくくなります。故障をしなければ練習が続けられます。練習を続けられることが走力アップには必要なことです。後半でペースが落ちないと気持ちよく走れます。そして何より、ランニングを安心して楽しく続けるためにも、地味かもしれませんが、もも裏を意識したトレーニングを日々実施してみてください。
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