疲れてきても走り続けられるようになる声出しのヒミツとは

走り方を見直したり、持久力を身に付けるトレーニングをしてきても、その日の体調や気象条件などによりいつもより早く疲れを感じ、苦しく感じることがあります。無理をしないのが一番ですが、最後まであと少しだから頑張りたいという気持ちが出てくるのも正直なところです。今回は、あとひと踏ん張りするための方法についてお伝えしようと思います。

 

その方法とは、「声を出す」ということです。

 

結局、気合と根性なのか?と思われるかもしれませんが、声を出すことによりしっかりとした効果があります。

 

陸上競技のやり投げやハンマー投げなどの選手の多くが大きな声を出していますよね。声を出すことでより、神経による運動の抑制を外し、自分が持っている力をより発揮しようとしているのです。また、声を出すことで肋骨が下がり、体幹が安定していきます。体幹が安定すると前傾姿勢が取りやすくなるので、足にやさしい走り方に必要な前傾姿勢が自然と取れるようになります。

 

声を出すと息を吐いた状態になります。その為、より多くの空気を吸い込むことができ、体内により多くの酸素を取り込むことに繋がります。エネルギーの生成には酸素が必要です。疲れてきて浅くなった呼吸を深い呼吸にすることで体内の酸素が増し、より多くのエネルギーを作りだすことに繋がります。

 

また、声を出すことでアドレナリンが分泌されます。アドレナリンには、集中力を高め、痛みを抑制する効果があります。辛かったり苦しかったりという状況を抑制しつつ、集中力が増すのでよりそのような痛みを感じにくくなります。

 

声を出すことで、筋肉が本来持っている力を出し切る、体内に残っているエネルギーを使い切ることができ、あとひと踏ん張りをするための力を出し切ることができます。また、痛みを抑制して状況を変えるというきっかけを作る事もできます。

 

マラソン大会であれば、応援に来てくださったかたとハイタッチをするときに声出しをすることができるのですが、普段の練習の時は正直、少し周りの目が気になるかもしれませんね。疲れてきてもうひと頑張りしたいな、ちょっとスイッチを入れ替えたいなという時、周りを見渡して誰もいないのを確認して、ぜひ声を出してみてください。

 

「自分ならやれるっ!!」「行ける行けるっ!!」とポジティブになれるような言葉を発してみるとより効果が高まります。自分で自分を応援するイメージで行ってみてはいかがでしょうか?