長い距離を走るためにエネルギーを節約する走り方その②

ひとつ前のコラムにて、エネルギーを節約するために「ペースを一定にする」ことが必要であり、風や坂があっても「出す力を一定にする」ことが大切なことであるとお伝えしました。しかし、長く続く向かい風や、斜度が強い坂道を同じ出力で走る事は難しいですよね。

 

そんな状況でも、エネルギーロスを最小限に抑える方法があるのですが、走り方の何を意識すればよいと思いますか?

 

それは、ピッチを速めることです。

ピッチとは一歩一歩の速さのことですが、これを速めることでエネルギーロスを最小限に抑えることができます。


例えば、自転車に乗っていて坂道を登ろうとしたとき、ギアを変えますよね。重いギアのままだと出す力を増やして頑張って踏み込みます。しかし、軽いギアにすることで進みは遅くなるかもしれませんが出す力はあまり変わらずに進むことができます。

 

そのギアの役割がランニングではピッチになります。ピッチが速くなると、ストライドも狭まります。ストライドが狭まると、一歩の衝撃が減るため、筋肉にかかる負担を減らすことができます。また、一歩の踏みつける力も減らすことができるのです。

 

ピッチは腕振りでコントロールする

ピッチを速くしようとすると足でコントロールしてしまいがちです。しかし、速さのコントロールを足で行うと余計なエネルギーを使ってしまいます。そこで、ピッチは腕振りでコントロールするようにします。

 

腕振りが足の動きをコントロールしていることについては、こちらを参照してください。

参照:ランニングの上達は上半身の使い方が9割

 

まとめ

エネルギーを節約することで、無駄のない走り方が身に付きます。フォームもよくなるので、足に負担のかからない走り方になり、ケガのリスクも下がります。

 

マラソン大会でどうしてもタイムを縮めたい場合は力を出すしかありません。しかし、序盤から力を出していては最後まで持ちませんよね。力を出すのは「この距離なら行ける」というところまで取っておきましょう。そこまではエコな走りでカラダを持っていけるように、普段の練習からエネルギーを節約する走り方を意識してみてはいかがでしょうか?